地上権について | PLANINVESTの不動産コラム

地上権について

桜庭 隼人

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地上権について

皆さんは物件を購入する際や売却する際に借地権というのは気にした事はありますか。
意外と知られていないのがこの借地権ですが、借地権の中には賃借権と地上権というものがあります。
以前のコラムで賃借権については触れていますが、今回は地上権について詳しく触れていこうと思います。

地上権とは

土地や建物などの不動産には、さまざまな権利が設定されています。
その内の一つに「所有権」があります。
土地や建物を自由に使用でき、貸して収益を上げたり、処分できる権利になります。
購入した土地や建物には、登記をすることでこの「所有権」を主張できます。
一方、他人の所有している土地(他人が所有権を有する土地)を借りて、
建物などを建てたりする権利を「借地権」と言います。
さらに「借地権」は、主に「賃借権」と「地上権」という2つの権利に分かれます。
賃借権と大きく違うのは他人の所有している土地を使う権利。
土地の所有者の許諾がなくても、原則的には貸したり、建物の売却や担保の設定が可能という点になります。
又、登記の義務がある事や賃借料の定めがない点があげられます。

地上権の種類

■区分地上権
地上権には「区分地上権」と「法定地上権」と呼ばれるものもあります。
区分地上権とは、地上や地下の空間の一定の範囲を目的として設定される地上権のことです。
鉄道の高架や、地下鉄などに地上権を設定する場合はこの区分地上権が用いられます。
地下鉄の例で言えば地下何mから何mの空間を使用できる、という権利のことをいいます。
東京などの大都市地下は、地下鉄や地下街などの利用で、比較的浅い地下はすでに混み合っています。
そこで地下空間の有効活用のために平成12年(2000年)に定められたのが
「大深度地下使用法(大深度地下の公共的使用に関する特別措置法)」です。
この場合の「大深度地下」とは地下40mより深い、あるいは地上の建物の基礎を支える地盤より10mより深い地下空間を指します。
この法律が定められた地域では、上記深度の条件を満たせば、土地の所有者に補償をしなくても利用することが認められます。

■法定地上権
法定地上権は、やや難しい内容になります。
法定地上権は、「土地の所有者でなくとも、土地を利用することができる権利」です。
一般的には土地と建物は別の不動産なので、土地や建物の一方のみに抵当権を設定が可能です。
抵当権が設定された後、債務者が支払いをしないと対象の不動産は競売にかけられ、
物件が競落されて対象の土地や建物は別の人が所有するようになります。
土地と建物の所有者が異なる状況になったとき、建物の所有者に認められる地上権が「法定地上権」です。

地上権の例

土地の利用方法は、土地の上に建物を建てるだけではなく、地下鉄などの地下部分だけや、
高架鉄道や高速道路などの空中部分だけなど立体的な利用が進み、「部分的に利用する権利」のニーズが出ました。
例えば、地上に家が建っていても、その地下にトンネルで地下鉄が走っている場合は、地下部分についての「地上権」が設定されています。
現在、一般的にみられる地上権は、このような「地下または空中の一定範囲を区分して地上権を設定する」区分地上権が多いです。

地上権設定のメリットとデメリット

■メリット
・一般的な相場より安く買える
・土地の固定資産税や都市計画税が掛からない
・土地の持ち主(地主)の許可がなくても譲渡・売却・転貸できる

■デメリット
・物件数が少ない為、流通性が薄い
・地上権の場合、評価額が低い為、売却額が安い
・基本的に存続期間が決まっている為、運用の選択肢が限られてしまう

まとめ

今回は地上権とはどういうものなのか、地上権のメリットとデメリットはどのような点なのか、などについて紹介させていただきました。
借地契約を結ぶことがほとんどであり、地上権を設定することは少ないのが現状ですが、すでに地上権が設定されている中古物件の場合、
購入後も土地の所有者の承諾や承諾料などが不要で使用し続けられますし、売却、転売も可能です。
購入する側は安いですし、売却する側は金額が安い部分以外にはメリットのある地上権設定なので、
家を探している際に見つけた時には検討してみるのはいかがでしょうか。

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この記事を書いた人

桜庭 隼人 SAKURABA HAYATO

オーナー様との出会いを大切にさせていただき、お取引だけではなく末永く繋がっていけるよう日々精進しています。経験の少なさはありますが、持ち前の明るさと笑顔で満足度を意識し、気持ちの良いお取引を出来るよう全力で尽くさせてもらいますので宜しくお願い致します。

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